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2020年11月9日

Animoca Brands創業者からみなさまへ
 未来の経済を作るということ

株主・友人の皆様へ

 

2020年はAnimoca Brandsにとって非常に重要な年となりました。年末に向けてWWE Undefeatedの発表、REVVトークンのエコシステムをさらに拡大するFormula Eとの提携SAND(The Sandboxの仮想通貨)の発表、F1® Delta Timeの段階的な立ち上げなど、様々なエキサイティングな発表がありました。

Animoca Brandsは、ブロックチェーン技術によって成り立つゲームにおいて2つの新しい昨日と要素、真のデジタル所有権Play To Earn(遊んで稼ぐ)をグローバルで最初に認識し、マーケットリーダーとも言えるゲーム会社に成長しました。この市場は、2020年には1,550億ドル、2023年には2,000億ドル以上の市場価値があると推定される業界(出典:ジュニパーリサーチ社、2020年9月)であり、この数年でビデオゲームの世界でリードするエリアに成長するでしょう。

Animoca Brandsは、ゲーム業界の価値に関するいかなる予測も、真のデジタル所有権とPlay To Earnを考慮に入れなければ、必然的に低すぎる値になると考えています。

デジタルゲーム資産の真の所有権によって可能になったPlay To Earnの将来性は、最近のAnimoca Brandsが提供するサービスやグループ企業のビジネスより、確かにあると実感しています。Play To Earnは現在、弊社のゲームThe SandboxF1® Delta Time、そしてAxie InfinityDapper Labs(CryptoKittiesやNBA Top Shotによる開発)など、弊社が投資しているポートフォリオの成功の鍵となっています。

これらの重要な機能や要素にまだ馴染みがない方のために、簡単な概要や、それがどのようにAnimoca Brandsの取り組みに適用されるかを説明したいと思います。

F1DT screenshot.png

モータースポーツ体験をゲーム化したAnimoca Brandsタイトル
『F1® Delta Time』の次期レーシングモードのスクリーンショット

真のデジタル所有権(財産権)

​ゲーム内のコンテンツは通常、ライセンスに基づいて提供されるため、所有権はビデオゲーム提供者にあります。従来のゲームのビジネスモデルでは、ユーザーがゲーム内で「所有する」ゲーム内の資産はゲームのパブリッシャー、またはIPホルダーによってライセンスされ、そのライセンスの使用権は様々な理由で一方的に取り消されることがあります(ゲームが終了した場合や、利用規約に違反した場合など)。ユーザーがゲーム内で取得した資産は、そのゲーム内で使用することはできますが、通常はその範囲に留められます。

ブロックチェーン技術は、ゲーム内資産の所有権を分離を実現し、誰に対しても、デジタル所有権の保有を可能にし、ゲーマーはゲーム外でも、その資産を使用する権利(元のゲーム内に限定されず)や、その資産から利益を得る権利(例、第三者への売却)を含む真の所有権を持つことができます。

このような資産には2種類あり、代替可能なトークン(通常はゲーム内通貨)、代替不可能なトークン(NFT、通常はレースカーやマジックソードのようなレアなアイテム)と呼ばれています。これらのトークンは、ブロックチェーンゲーム内で、その所有権を持つ誰もが、利益を得ることができます。

Play To Earn(遊んで稼ぐ)
Play To Earnのビジネスモデルでは、ゲームプレイヤーが主体となり、ゲーム提供者やそのプレイヤー達に価値を提供した場合、利益の分配を可能です。すなわちブロックチェーンゲームの世界は、ゲーム内(例:F1® Delta Timeのタイムトライアルレースに参加)、あるいはゲームゲーム外(例:ブランドモータースポーツゲームで弊社の代替可能なトークンであるREVVトークンと取引)の活動そのものを利益に変えることができるのです。

このような活動にてプレイヤーに与えられる報酬は、ブロックチェーン上の代替可能なトークン(例:REVV)や代替不可能なトークン(NFT)としてトークン化されたデジタルアイテム(例:車、魔法の剣、ポーション、化粧品)など、ゲーム内の資産が一般的です。これらの報酬は、ゲームの外でも実際の価値を持ち、例えばプレイヤーは、サードパーティのマーケットプレイスでNFTを販売したり、取引所で代替可能なトークンを販売するなどして、現金化が可能です。

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F1® Delta Timeのエリートタイムトライアルの特別イベントでプレイして獲得できる報酬

新たなビジネスチャンス

1,550億ドル規模にまで成長したビデオゲーム業界であっても厳しい現実は、ユーザーがいくらゲーム内の資産を獲得するためにお金をかけても、実際には所有しているわけではなく、そこから収益を得ることも許されず、いつでもそれらを失う可能性があるということです。この状況は、ブロックチェーンがデジタル所有権の権利を与えやPlay To Earnのビジネスを可能にしたおかげで変わりつつあり、新たなビジネスチャンスを業界にもたらしています。

​インターネットが1990年代初頭の完全な無名状態から、2000年代の世界経済活動の柱へと成長した過程を、あるいはスマートフォンやその上にいるアプリストアが、生活や仕事に欠かせない土台へと進化した過去十年間を考えてみてください。

真のデジタル所有権とPlay To Earnは、インターネットやスマートフォンの革命と同様に、新たな市場構築や新たな機会を作る歴史的な革命を引き起こします。

また財産権は、これまで利用できなかった付加価値サービスを可能にします。既にNFTは暗号を利用したローンの担保として受け入れられており(例:NFTfi)、また、一つのNFTを複数の断片または端数に分割して複数者が所有し、取引できるようにするNFTの分数化(例:NFTX)を提供するサービスまでもがあります。

Animoca Brandsの世界での活動

Animoca Brandsは、ゲーム業界における真のデジタル所有権とPlay To Earnのマーケット拡大に貢献しています。

2020年10月18日に終了したF1®デルタタイム初のエリートタイムトライアル特別イベントでは、プレイヤーたちは、参加にREVVトークンをステークする(賭ける)必要がありました。プレイヤーたちは合計1,730万以上のREVVをステークし、57,000回以上のレースを行い、162万5,000 REVVを獲得し、さらに38,439.15 REVVが賭け金として支払われました。10月27日から開催している第2回エリートタイムトライアルでは、プレイヤーたちは弊社の3種類のトークン:SANDGAMEEREVVをそれぞれ合計50万個ずつ獲得するために、合計1,900万REVVをステークし競い合っています。

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F1® Delta Timeで競う複数のF1トラックの一つ

F1® Delta Timeのプレイヤーの中には、ゲームプレイで、多額の利益を得ているプレーヤーもいます(ユーザー例、1ヶ月で1,600米ドル以上)。一部のユーザーは、OpenSea(例:ユーザーのUnitboxTheramoeをご参照)のようなマーケットプレイスでF1® Delta TimeのNFTを販売するために仮想の「ショップ」を開設しています。いくつかの事例では、アイテムが非常に高額になることもあります。例えば、この車は最近、数千ドルに相当する価値で売却されました。  

多くのプレイヤーは、play-to-earnの機会に刺激を受けてレースチームを編成し、勝利のチャンスを増やすためにリソースを共有し、賞金を分配しています。ドライバーとしてチームに参加するということは、通常、タイヤや車の部品、場合によっては車さえも、チームの経営陣からサポートを受けることを意味します。

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 F1® Delta Timeの選手ランキング。チームは色で区別。

取引量は一国の経済規模

現時点での弊社の主要なトークンプロジェクトはSANDとREVVであり、いずれもそれぞれのゲームエコシステム(The SandboxのSAND、F1® Delta TimeやMotoGPを含むモータースポーツゲームのREVV)におけるユーティリティトークンです。2つの主要トークンの10月の売上高を合計すると、REVVが2,455万ドル、SANDが2億1,169万ドルとなり、合計2億4,500万ドルです。(これには、2020年にAnimoca Brandsが販売し、プレイヤーが取引した数百万ドル相当のLANDとF1の車や部品は含まれていません。)

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記録を更新した1-1-1、2019年に初のF1 NFT公認ライセンスを取得したデジタルカーがオークションに登場

 

2億4,500万米ドルという取引額は、SANDとREVVを使用するゲームがこれから販売されることや、ユーザーの獲得まで至っていないことを考えると、注目するべきではないのでしょうか。​これらのプロジェクトの活動規模は、年間換算で月2億4500万米ドルであり、Animoca Brandsのブロックチェーンゲームのエコシステムは、ジブチ共和国、ブータン王国、その他さまざまな国のGDPを上回り、グリーンランドに次ぐ規模に位置しています(2018年の国連データに基づく)。

もちろん、上記は説明のための大まかな例えであり、厳密な経済分析を示したものではありません。重要なのは、生活や仕事そのものの未来を変えるような強力なトレンドに成長していくplay-to-earnの世界の驚くべき可能性が示されていることです。

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The Sandbox、真のデジタル所有権とplay-to-earnから成り立つ、
ユーザー主導の「メタバース」のゲームメイキングプラットフォーム

 

最近の動き

デジタル所有権とplay-to-earnが、私たちの生活や働き方を変えるという主張は誇張ではありません。この動きは最近フィリピンで注目されました。この国では、ブロックチェーンゲームAxie Infinity(当社の投資先の一つ)をプレイすることで、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックによってもたらされた経済的苦境の人たちの家族の収入源となりました。

ブロックチェーンゲームは、決してニッチではなく、需要が増加しており、やがては一般的なものになることを認識することが重要です。

技術的に言えば、play-to-earnは新しい現象ではありません。World of Warcraftのようなゲームで大規模に行われていたゴールドファーミングを思い出してみてください。このゲームでは、「オンラインマネー農場の農夫」がゲーム内のアイテムを獲得し、他のプレイヤーに販売して実際のお金を得るためにプレイしていました。昔の金塊の採掘とは異なり、現在のplay-to-earnのトレンドは非常にポジティブです。ブロックチェーンゲームの資産の販売や取引は、ゲームの利用規約違反にはあたらず、ブロックチェーンゲーマーは手に入れた資産を本当に所有することができ、またゲーマーは過酷で抑圧的な条件の下で雇用主のために採掘することを余儀なくされる代わりに、独立して自由に活動することができます。

Play-to-earnのトレンドは何年も前から存在していました。しかしながらこれまでのplay-to-earnの世界は一般的なゲームプラットフォームの中での使用条件が許可されていなかったため、違法な(或いはグレー)領域にあることが問題でした。

その状況は変わりつつあり、私が特に誇りに思うのは、Animoca Brandsが、デジタル所有権とplay-to-earnをビデオゲームをマーケットに定着させることに取り組んでいる最初のメジャーなゲーム会社の一つであることです。

Animoca Brandsは、このエキサイティングな分野で新たな境地を切り開くために努力をしていますが、中でも、Animoca Brandsをサポートをして下さった関係者の皆様や、弊社の才能とビジョンをもつメンバーやクリエイターたちに感謝いたします。今後も遊びの楽しさを伝えつつ、新しい未来を作っていくことを楽しみにしております。

共同創立者兼会長

Animoca Brands

 

Yat Siu

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